DCコアレスモーターとは
DCコアレスモーターとは、名称の通りロータにコアがなく、銅線だけで籠型に形成させたロータ(コイル)が内側に置いた円筒形状の永久磁石の周りを回る構造となっているのが特徴です。DCコアレスモーターのメリットは大きく3つです。
- 銅線籠型状ロータが軽いので慣性モーメントが小さくなり、従ってクイックレスポンスが可能。
- ロータに鉄芯を有さないことから永久磁石の作用を受けずコギングがない、すなわち回転がスムーズであるとともに、振動や騒音を小さくできる。
- 磁気特性の高い希土類磁石を使用およびロータはコイルのみで形成されているため、モーター自体の小型軽量化が可能。
製品ラインナップ
コアレス巻線とは
OrbrayDCコアレスモーターの特徴はコアレス巻線にあります。巻線技術には占積率を向上させるための高精度整列巻を実現する巻線機を自社開発しました。この内製巻線機によりトルク定数の向上、低消費電流、高トルク化を実現しております。またバランスのとれたコアレス巻線は磁気的にコギングのない滑らかな回転と低慣性モーメント化、小型化を可能にしています。 外径サイズ1mm以下のモーターを製作可能にしたのは、極細線によるコアレス巻線ノウハウ、そして巻線機の技術なのです。
- 銅線籠型状ロータが軽いので慣性モーメントが小さくなり、従ってクイックレスポンスが可能。
- ロータに鉄芯を有さないことから永久磁石の作用を受けずコギングがない、すなわち回転がスムーズであると ともに、振動や騒音を小さくできる。
- 磁気特性の高い希土類磁石を使用およびロータはコイルのみで形成されているため、モーター自体の小型軽量化が可能。
Orbray DCコアレスモーターの種類
Orbray DCコアレスモーターの特徴
Orbrayブラシモーター、ブラシレスモーターも双方ともコアレスタイプです。コア―ドタイプに比べると圧倒的にコギングがなく、応答性能が速く、トルク定数が高く、静音性にも優れているのが大きな特徴です。さらにもう一つの特徴は、カメラレンズのフォーカス、アイリス(絞り)でもっとも重視される駆動用電気ノイズの低さです。
Orbrayブラシモーターは接点素材に金合金を採用しているため、切替電気ノイズが極限まで低く、そのためプロ用ビデオカメラのレンズ駆動に採用されています。
一般的にブラシレスモーターは回転子(ロータ)が磁石なため、応答速度は遅くなってしまいますが、これを克服するためのインナーロータタイプを採用しました。応答性を速くするためにロータ径を小さくしてイナーシャ(慣性モーメント)を抑え、さらに、Orbrayの巻線技術を駆使することにより、太線をより多く巻くことが可能となり、高トルク化を可能にしました。結果高応答性に優れたブラシレスモーターが出来、ハイエンド競技用航空機ラジコンサーボに採用されラジコンファンを魅了しています。
OrbrayDCマイクロモーターは、その直径が1mmの小ささまで達しているのです。動脈内部に挿入するカテーテルに内蔵できるサイズです。Orbrayは、2014年に、世界最小Φ0.6mmのDCモーターの開発に成功し、今後も世界最小DCマイクロモーターづくりを目指します。
適したアプリケーション
上述の特徴を考慮すれば、当社モータに最も適したアプリケーションが見えてきます。
応答性能
- カメラレンズ駆動
- 測量機器
- 産業用サーボモーター
- ロボット
超小型
- エンドスコープ(OCT)
- アブレーションカテーテル
- 超音波内視鏡
- マイクロサージェリー
静音性(メカ、電気)
- AV機器
- サージカルドリル
- コミュニケーションロボット
- マイクロロボット