ダイヤモンドスクライバー
ダイヤモンド(C 金剛石 等軸結晶)は地球上で最も硬く、最も高い熱伝導を持ち、 広いバンドギャップ(5.5eV)を持つなど優れた特性をもった物質です。当社ではレコード針の先端加工技術に加え、全く新しいコンセプトの微細加工技術を開発し、さまざまな応用分野を開拓してきました。最近では微細加工を施した高アスペクト比を持つマイクロダイヤモンド針を利用した走査型プローブ顕微鏡への応用を検討しています。
Orbrayはレコード針を1971年より生産しており、このダイヤモンド加工技術を活かし、1970年代後半にダイヤモンドスクライバーが完成しました。標準タイプは3ポイントですがオーダーでも承ります。
当社のダイヤモンドスクライバーはカケの発生がほとんど見られず、スクライブラインも狭く深いキズを得ることが出来ます。また、刃先はナイフの様になっていますので、ウェハーに衝撃が少なくチッピングを最小限におさえることが出来ます。
用途
半導体ウェハー、基板等へのへき開によるダイシング。GaAs、InP、GaN、SiC、Si、Al2O3 等
特徴・仕様
レコード針加工の経験をもとに、スクライバーに最適な天然ダイヤモンドを厳選し、正確な結晶方位の溶着を行い、様々な用途に合わせた角度、形状にダイヤモンドを加工することにより安定した切れ味と長寿命を実現しました。
高度な品質保証システムにより、高品質なスクライビングを保証します。
切断材と使用条件によって下記形状オーダーにて承ります。
- カットポイント数:3P・4P・8P
- 先端形状角度90°~110°先端形状(R・鋭角・平)
- シャンク径の形状(角シャンク、丸シャンクDカット有・無し
サンプルのご要望は特別価格にて承ります。
Orbrayスクライバー種類
種類 | 基板材料 | 推奨取り付け角度 | 推奨取り付け荷重 |
---|---|---|---|
3P-1 | 化合物 | 58°(55°~60°) | 5~20g |
3P | 化合物 | 58°(55°~60°) | 5~20g |
3PA | サファイア | 66°(65°~70°) | 20~70g |
4PH | サファイア、化合物 | 53°(52°~53°) | 20~40g |
4PT | サファイア、化合物 | 70°(57°~70°) | 20~40g |
8P | サファイア、化合物 | トゥポイント:57° ヒールポイント53° |
20~40g |
上記スクライバー以外にもオーダーメイドにて作成します。
ハンドスクライバー
ハンドスクライバーDS-01は、ペンタイプであるため、特別な設備を必要としない簡易的なウエハカッターです。
研究室・実験室にて手軽に各種基板の切断が行えます。
また、単結晶ダイヤモンドの結晶方位を活用しているため切れ味が良い・寿命が永いという利点があり、GaAs・サファイヤ基板・半導体・ナノテク材料を必要な大きさにカットすることができます。
特徴・仕様
- 149mm ホルダー全長
- o8.65 持ち手部
- 加工面に対し60°にて使用
- 数10gの荷重にてカットできます
- 切断ポイントは3ヶ所使用できます
※取り扱い注意
ぶつけたり、強く押し付けすぎますとダイヤが欠ける恐れがあります。