微細チップ搬送用吸着ノズル・コレット
私たちの身の回りにある様々な製品は、小型化、薄型化、軽量化がますます進んでいます。これに伴って、これらの製品に搭載されている電子部品においても同様に微細化が進んでいます。
また、電子部品の微細化だけではなく、機能、性能の向上も求められており、基板への搭載数や実装密度も上がってきています。その微細な電子部品やパーツを検査、梱包、実装するためには、搬送する微細な吸着ノズル・コレットが必要不可欠です。
はじめに
弊社は、1939年の創業以来、固有技術である「切る、削る、磨く」を駆使し、ユーザーの用途や希望に合わせたカスタマイズノズルを提案できる企業です。特に、工業用宝石である単結晶ルビーやサファイアなどの難加工材をはじめ、セラミックや超硬を使用した吸着ノズル・コレットを製造し、微細化製品の生産工程で幅広く採用されています。
微細化が進んでいる現状
近年、スマートフォンやタブレット、ノートPCなどの電子機器は小型化、薄型化が進んでいます。それにより、使用されている半導体、電子部品、光学部などは、人の手では扱えないほど微細なものです。たとえば、セラミックコンデンサーで見てみると、大手チップメーカーにおいて、2018年頃は、電子機器に多量に使用されていたチップサイズは、1608チップ(サイズ1.6mm×0.8mm)や1005チップ(サイズ1.0mm×0.5mm)が一般的でした。しかし、これらのサイズが当時入手困難になったことや機能向上の必要性から実装密度を上げなくてはならなくなりました。さらに微細な0603チップ(サイズ0.6mm×0.3mm)や0402チップ(サイズ0.4mm×0.2mm)が主流になっていきました。昨今では、0201チップ(サイズ0.2mm×0.1mm)も製造されており、実用化も進んでいます。
ニーズに合った吸着ノズル・コレット
微細チップを1つずつ手作業で置いていくのは困難であり時間を要します。そこでチップ搬送装置メーカーは、高速搬送機を開発し、その装置の一つがチップマウンター装置です。チップマウンターは、電子部品実装機とも呼ばれ、主にプリント基板へこれらの微細チップを高速かつ正確に実装するために使用される装置です。
このチップマウンターで用いられるのが吸着ノズル・コレットで、微細チップをピックアップし、画像認識により位置精度を合わせて基板に実装していきます。他にも小径のはんだボール(φ30μm前後)を高速搬送し実装する装置や微細チップを精度良く整列させる装置、微細チップの自動検査装置にも吸着ノズル・コレットが不可欠です。微細チップや部品を吸着搬送する吸着ノズル・コレットは、吸着するワークサイズや形状に合わせて先端部分が精密に加工されていることが重要です。加えて、部品と接触するため、摩擦や曲がりに強い高硬度で耐久性のある素材が必要になってきます。弊社は、工業用宝石でダイヤモンドの次に硬い硬度を持つ、単結晶ルビー、サファイア(硬度Hv2000)をはじめ、セラミックス、超硬など多様な材質の加工に対応しています。ユーザーのニーズに合った吸着ノズル・コレット、また様々なカスタムノズルを提案可能です。
また、微細穴径加工は金属製では難しいですが、ルビー、サファイア、セラミックスなどの材質を使用することで、先端内径φ15μmの微細穴にすることも可能です。これにより、1μmレベルでの内径サイズコントロールも実現できます。
金属製ノズルはノズル先端の摩耗や曲がりが発生しやすく、それに対して耐摩耗に強いサファイア、セラミックスを用いた弊社の吸着ノズルは、摩耗や曲がりの発生が無く、微細チップの正確な吸着搬送に役立っています。
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