Orbray株式会社(旧アダマンド並木精密宝石)ブログ。技術のトレンド、製品のワンポイント、SDGsなどについて紹介していきます。

次世代半導体向け単結晶ダイヤモンドウェハで世界最大級の成果を達成 ~3インチ結晶の生産技術確立、4インチ結晶の開発に着手、2インチウェハは量産準備の最終段階へ~

   最終更新日:    公開日: 2026/06

Orbray株式会社(本社:東京都足立区、代表取締役社長 並木里也子、以下「Orbray」)とエレメントシックス(本社:英国 ロンドン、CEO Siobhán Duffy )は、直径3インチ単結晶ダイヤモンド結晶の生産技術を確立しました。さらに、既存の半導体製造ラインで求められる4インチ結晶の開発にも着手しました。また、直径2インチ単結晶ダイヤモンドウェハについては、エレメントシックスの米国オレゴン州グレシャムの工場において量産準備の最終段階に入っています。
3インチや4インチの大口径ウェハはダイヤモンド半導体デバイスの量産性向上に寄与することが期待されます。エレメントシックスとの戦略的提携の下、大口径化、高品質化、低コスト化を同時に進め、次世代半導体材料としての実用化を目指します。


Orbrayとエレメントシックスは、このたびダイヤモンド半導体の実用化に向け、3インチ結晶の生産技術を確立するとともに、さらなる大口径化に向けた4インチ結晶の開発に着手しましたので、お知らせいたします。あわせて、2インチウェハについては量産準備が最終段階に達したことをご報告いたします。
 
 

■ 背景

半導体を巡る国際競争が激化する中、次世代半導体の開発と供給体制の確立は、各国にとって重要な課題となっています。その中で、ワイドバンドギャップ半導体ウェハの量産技術は実用化の鍵を握っています。中でも単結晶ダイヤモンドは、究極の半導体材料として世界的に注目されています。
Orbrayは、2021年9月に独自のステップフロー成長法を用いて直径2インチの単結晶ダイヤモンドウェハ(商品名:KENZAN Diamond™)を開発したことをプレスリリースしました。
2024年6月、大口径単結晶ダイヤモンドウェハの製造技術を持つ当社と、高品質ダイヤモンドウェハの量産技術と量産設備を持つエレメントシックスは、必要な知的財産をクロスライセンスし、ダイヤモンド製造技術を高度化するための戦略的提携を結びました。今回の発表内容はこの共同開発の記念すべき最初の成果です。

■ 成果① 直径3インチ単結晶ダイヤモンド結晶の生産技術確立

ステップフロー成長技術をさらに発展させ、世界最大級となる直径3インチ(76.2 mm)の単結晶ダイヤモンド結晶の生産技術を確立しました。

大口径化により、1枚のウェハから取得できるチップ数の増加が見込まれ、ダイヤモンド半導体デバイスの量産コスト低減に寄与することが期待されます。

現在研磨技術の開発を進めており、製品化に向けた準備を進めています。

■ 成果② 直径4インチ単結晶ダイヤモンド結晶の開発着手

ダイヤモンド半導体の実用化に向けたターニングポイントとなる直径4インチ(100 mm)の単結晶ダイヤモンド結晶の開発に着手しました。

4インチ化が実現すれば、既存の半導体製造ラインへの適用が可能となり、ダイヤモンド半導体デバイスの社会実装の加速が期待されます。

■ 成果③ 直径2インチ単結晶ダイヤモンドウェハの量産準備、最終段階へ

直径2インチ(50.8mm)単結晶ダイヤモンドウェハについて、エレメントシックスの米国オレゴン州グレシャムの工場において量産準備の最終段階に入りました。

デバイスメーカーや研究機関による試作・評価、また熱対策用途への供給に向け、製品化を急ピッチで進めています。

■ 今後の展開

Orbrayはエレメントシックスとの共同開発を継続しながら、単結晶ダイヤモンドウェハの大口径化・高品質化・低コスト化を同時進行し、ダイヤモンド半導体の実用化に貢献してまいります。

■ KENZAN Diamond™ 製品情報

https://orbray.com/product/jewel/material/diamond.html

 

【用語説明】

■ 単結晶ダイヤモンドウェハ

半導体デバイスや量子デバイスの基板として用いられる、結晶全域の原子配列に境目が無く単一の結晶になっているダイヤモンドウェハ。ダイヤモンドは熱伝導、絶縁破壊電圧、キャリア移動度、耐放射線性などに優れ、次世代半導体材料として期待されている。

■ ワイドバンドギャップ半導体

シリコンよりもバンドギャップが大きい半導体材料の総称。高電圧・高温・高周波特性に優れ、電力損失の低減や装置の小型化に寄与することから、次世代半導体材料として注目されている。代表例としてSiC(炭化ケイ素)、GaN(窒化ガリウム)、ダイヤモンドなどが挙げられる。

■ ステップフロー成長

基板面を結晶面方位から数度傾斜させることにより、表面に原子ステップを等間隔に生じさせ、ダイヤモンド結晶がステップの横方向への流れに沿って成長するメカニズム。これにより膜の応力が緩和し、高品質かつ大口径のダイヤモンドウェハの作製が可能となる。
 
 

【 Orbray株式会社(オーブレー、旧社名:アダマンド並木精密宝石株式会社)の概要 】

本社所在地:東京都足立区新田3丁目8番22号
設立:1953年8月28日
資本金:1億円
従業員数:1,350名(国内、2026年1月1日現在) 2,300名(連結、2026年1月1日現在)
1939年創業。電気メーターの軸受宝石からスタート。宝石の加工技術(切る・削る・磨く)をコア技術とし、常に先端技術を融合させ、精密宝石部品、光通信部品、小型DCモーター、医療機器等を製造販売。
URL:https://orbray.com/

【エレメントシックス(Element Six)の概要 】

本社所在地:英国 ロンドン
デビアスグループの一員であるエレメントシックスは、人工ダイヤモンド先端材料ソリューションの設計、開発、製造における世界的リーダーです。
米国、英国、アイルランド、ドイツ、南アフリカに主要製造拠点を持ち、世界中で事業を展開しています。70年以上にわたり、エレメントシックスは人工ダイヤモンドの極めて優れた特性を活用し、フォトニクス、音響、送電、水処理、熱管理、センサーなどの分野で新たな可能性を切り開いてきました。
同社の先端材料ソリューションは、自動車や家電業界の製造、石油・ガス業界の切断・掘削、鉱業、道路、建設、農業用部品など、さまざまな業界の幅広い用途で使用されています。
URL:https://www.e6.com

【本件に関するお問い合わせ先】

■ Orbray株式会社 ダイヤモンド事業統括本部

TEL:03-3919-2200 
お問い合わせフォーム:https://orbray.com/product/jewel/dia-contact.html

■ エレメントシックス

Element Six Press Office: Gabriella.Sciarrone@e6.com
US: elementsix@havasformula.com
UK & ROW: E6@speedcomms.com

     

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※お問い合わせフォームからのセールス等はお断りいたします。送信いただいても対応いたしかねます。

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