宝石の特徴:劈開(へきかい)について
劈開とは
劈開(へき開)とは、「裂き開くこと」がもともとの意味ですが、ナイフなどの刃物を鉱物にあて、表面をそぐ形で刃物を動かすとぱっと開くように割れる性質のことをいいます。
ある特定の面に垂直な方向の原子・イオン・分子間の結合力が弱いため、平面に平行に割れやすい性質を持っているのです。
割れる方向は、6方向まであり、これにより、硬い宝石でも加工がしやすくなります。
劈開の6方向
一方向に劈開 | 雲母、石墨など |
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二方向に劈開 | 輝石、角閃石など |
三方向に劈開 | 方解石、方鉛鉱、岩塩など |
四方向に劈開 | 蛍石など |
六方向に劈開 | 閃亜鉛鉱など |
劈開なし | 石英、自然金、黄鉄鉱など |
また、劈開が規則正しく割れるものであるのに対し、不規則に割れる場合は、断口といいます。断口は、その宝石に劈開がないか、もしくは劈開があっても、違う方向に割れた場合に起こります。石英やガーネットなどは劈開がなく、無理やり割れた場合は、断面が貝殻状や不規則な形となります。その他 土状、針状、平坦状、多片状など。
ダイヤモンドも劈開によって、切りくずを出さずに、結晶を無駄なく二つに分割することができます。
ダイヤモンド(オクタへドロン)の劈開
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