Orbray株式会社(旧アダマンド並木精密宝石)ブログ。技術のトレンド、製品のワンポイント、SDGsなどについて紹介していきます。

コマ大戦秋田場所、来年こそは!

   最終更新日:    公開日: 2024/12
コマ大会秋田場所2024ポスター

東北6県の製造業と大学生や高校生がチームを組んで、コマを設計、製作して小さな土俵上で競わせる全日本製造業コマ大戦の「特別あきた場所」が2024年10月26日、秋田県立大学本荘キャンパスで開催されました。
Orbrayは、湯沢工場の若手社員と湯沢翔北高校専攻科の学生さんと2チームを結成し参戦しました。優勝を狙って頑張りましたが、残念ながら両チームとも決勝に進めませんでした。しかし、参加した学生さんたちも社員たちも、大会が終わった瞬間から来年こそは!と決意を固めていました。

Orbrayは3年前に始まった特別あきた場所に昨年から参加しています。参加資格は東北の高校生・大学生と東北に事業所のある企業の技術者の混成チームであること。今回は企業17社と昨年より2社増加、学校も11校と昨年の9校から増え、合計28チームが参戦しました。

2チーム参戦

7月半ばにOrbray社員2人と翔北高校専攻科の1年生4人のチーム「横綱」と、Orbray社員3人と翔北高校専攻科の2年生2人のチーム「rpm53万」を結成しました。コマを設計、製造し、強くするために調整を繰り返し、最後の1週間ほどはコマの回し手を務める学生さんが指先に神経を集中させて小さなコマを正確に回せるようにトレーニングして本番に臨みました。

Orbray+翔北高校専攻科の2チームのうち、初参戦した1年生4人と社員2人の「横綱」は、初めてだったこともありペースがうまくつかめず、後半の9~10月に大あわてで作業を進めることになり、時間が足りなくなって焦ったそうです。

チーム「横綱」

チーム横綱

チーム「横綱」は当初、2種類の違うタイプのコマを構想し、最初に作り始めたコマは相手のコマとぶつかっても負けないコマでした。
しかし、当初の設計では軽すぎ、その上、加工が難しいと気づき、途中で方向転換しました。次のコマは土俵の隅に尖ったダイヤモンドの軸が刺さって回り続ける「持久コマ」。
これはダイヤモンドの加工が難しく、社内の複数の部署の間で行ったり来たりしながら加工したため時間が掛かってしまったうえ、翔北の学生さんたちはほとんど製作に関わることができませんでした。
しかし、学生さんたちは一緒にアイデアを出し合い、コンセプトに合ったコマが完成したことをとても喜んでくれました。

 

チーム横綱 コマ
キャッチコピー 逃げるが勝ち

大会の1週間前、完成したコマを学生さんたちに渡し、回す練習を積み重ねてもらいました。努力の甲斐あって、学生さんたちは長時間回し続ける技術を身に付けました。大会本番では、あろうことか初戦でOrbrayと翔北の2チームが対戦するというハプニングもありましたが、2勝を上げることができました。しかし、残念ながら予選を通過することはできませんでした。
学生さんたちは、また来年もやりたい、来年は今年の反省点をしっかり改善して臨む、と悔しさをにじませていました。

チーム「rpm53万」

チーム「rpm53万」

翔北高校専攻科の2年生の2人とOrbray社員3人の「rpm53万」は、コマの製作は順調に進めることができたそうです。
ただ、材質の異なるパーツを製作しそれを組み立てたため、軸の中心を合わせたり、重心を下げる調整に苦労しました。また、設計では重量を出そうと鉛やタングステンを使うつもりだったのですが加工が難しく途中で断念。しかし、Orbrayの生産技術部や学生さんたちのアドバイスや協力を得ながらやり抜きました。
 

チーム「rpm53万」コマ
キャッチコピー 最低でも場外

 
コマは縦長のドングリのような形で、ぶつかって相手のコマを弾き飛ばすのが得意なタイプ。
ただ、本番では雰囲気にのまれてしまい、チーム横綱と同様に2勝はできたものの予選で敗退。来年こそはもっと重い材料を使って一撃で相手を吹き飛ばせるようなコマを作りたいと捲土重来けんどじゅうらいを期しています。

本番で実力を出すのは、何においても難しいものです。
コマがどれほどいい出来でも、本番では、土俵がカメラで映し出されて、一番一番に注目が集まっています。思い切り力を入れて回したくなりますが、そうすると軸が斜めになったり一瞬で土俵の外に飛び出してしまったりしてなかなかうまく回せません。十分に練習し、力を入れすぎず平常心でコマを回すことの大切さを痛感しました。

ものづくりの楽しさを感じながら人間的に成長

コマ大戦に参加した社員たちが最初に苦労したのは、メンバーから飛び出してくるさまざまなアイデアをうまくまとめ上げることでした。
加工の難易度を考えながら素材を選ぶのにも試行錯誤がありました。コマを作るという初めての作業のために各工程に必要な時間を予想して3カ月にわたるスケジュールを組み、進捗を管理する必要がありました。
実際の加工になると、製造業の技術者とはいえ、まだ若手社員ですから、自分たちの技術では加工できない場合にはベテランのアドバイスや技術を借りなければならず、所属部署以外の多くの社員とコミュニケーションを取る必要がありました。
この過程を、「相手を否定せず、迎合もせず、互いに折り合える点を探すといった意思決定の方法を学ぶことができた」と振り返る社員の声を聞き、コマ大戦が社員を大きく成長させたと感じました。

今回の大会で悔しい思いをしたOrbray+翔北高校専攻科の2チーム。来年はもっと強力なコマを作り、優勝を目指して再チャレンジして欲しいと思います。

学生さんの一人は「来年、Orbrayに入社します。来年は社員としてコマ大戦で頑張ります」と勇ましく宣言してくれてました。

来年の活躍が楽しみです!

コマ大戦 特別あきた場所

全日本製造業コマ大戦 特別 あきた場所2024大会 動画はこちら

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