Orbray株式会社(旧アダマンド並木精密宝石)ブログ。技術のトレンド、製品のワンポイント、SDGsなどについて紹介していきます。

三次元形状測定機とは

測定機の特長、測定原理を解説  (内径測定機器、真円度・円筒形状測定機、三次元形状測定機、表面粗さ測定機、外観欠陥検査装置)
   最終更新日:    公開日: 2022/01

三次元形状測定機は、非測定物のX、Y、Z方向の形状を測定する装置です。基準となる面や点から見た、非測定物の各点の三次元座標値を測定することにより三次元形状を測定します。

接触式の三次元形状測定機の測定方法

従来は門型やアーム型による接触式の三次元形状測定機が多くを占めていました。接触式の三次元形状測定機では、非測定物に接触させる測定子と、測定子をXYZ方向に移動させる軸を持っています。門型の測定機では、基準面となる定盤上にXYZ軸が設けられています。測定では、定盤上に設置された非測定物に測定子を接触させた後、軸を用いて測定子を移動させていきます。アーム型の測定機では、非測定物近くに測定機を設置し、アームの先端に設けられた測定子を接触させて基準点を設定します。設定後、測定子をアームで移動させて測定を行います。XYZ軸方向の測定子の動きから、基準面に対する位置情報を取得し、三次元形状を算出しています。

非接触式の三次元形状測定機の測定方法

三次元形状測定機

近年は、レーザー測長や画像認識による非接触式の三次元形状測定機も多く出ています。画像認識では、非測定物を360度方向から撮影し、その映像をもとに三次元形状を求めて計測を行います。レーザーを用いたものでは、ミラーなどを使ってレーザー光を非測定物全体に照射して位置情報を得て計測を行います。また、小径の深穴などの三次元形状測定では、光学式の測定子(光プローブ)を穴内部で移動させて行うものもあります。これにより、穴の断面形状だけでなく、穴全体の三次元形状を高速、高精度に測定します。

レーザーや画像認識による三次元形状測定では、接触式の測定機よりも大きな非測定物の測定が可能です。接触式では、定盤に乗るサイズの物や、アームの届く範囲のサイズの物までしか測定はできませんでした。レーザーの届く範囲や、画像として認識できる範囲は、門型やアーム型のサイズよりも大きく、非接触式の測定機はより大きな非測定物の測定が容易に行えます。

また、接触式は測定子の先端のサイズの関係で、微小な段差や角のR形状などを正確に測定することが難しい場合がありました。非接触式の場合は、非常に微細な形状まで測定することが可能です。柔らかいものでも、非接触なので変形することが無く、正確に測定することができます。軸の移動がないので、より高速な測定も可能です。ただし、鏡面や透明な物、無反射処理された面を持つ物は、他の物が映り込むことや、レーザーが反射しないことがあるため、光学的に測定が難しい場合があります。


Orbrayの光干渉式内周面精密測定機は、専用測定機を使って別々に測定しなくてはいけなかった内径、真円度、粗さ・形状を非接触同時測定することが可能です。
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