横手・湯沢でサマーディスカバリー
湯沢工場・横手工場総務
社員の小学生の子ども向けイベント「サマーディスカバリー2024」が8月7日、Orbray[TRAD]で開催されました。3回目の今年は、昨年より多い63名が参加してくれました。
運営にあたったのは、社内公募に応じてくれた9名に加え、メンバーが声をかけた社員4名、来年4月から当社への入社が決まっている2名、高校生の時、当社が協賛した「ふろぷろ」に参加してくれた湯沢市出身の大学生1名、 それに里也子社長の総勢17名。昨年の経験を踏まえ、工夫を凝らし準備をしました。
サマーディスカバリーの最大の目的は、社員の子どもたちにお父さんやお母さんが普段、どんな仕事をしているのかを知ってもらうことですが、実はそれ以外にもいくつかの目的があります。
その1つが、子どもたちに、ものづくりの楽しさに触れてもらうことです。
最近の子どもたちは、ゲームなどは上手ですが、身の回りにあるものを利用して何かを作るという経験が足りないとよく言われます。いろいろ工夫してものを作り上げることは、将来どんな仕事をする上でも役に立つ貴重な経験になります。
もう1つは、ある人にとってはゴミかもしれないものに新しい価値を吹き込む「アップサイクル」を体験してもらうことです。今回は、工場から出たサファイアなどの廃材を使ってフォトフレームを作成しました。里也子社長は、廃材を再利用する「リサイクル」だけでなく、廃材に新しい価値を与えるアップサイクルも、持続可能な開発目標(SDGs)の目標12「つくる責任、つかう責任」に貢献すると説明し、子どもでも世界の課題解決に貢献できることを知ってもらいたいと話しました。
紙コップと竹串からレコード針
工場見学は、里也子社長自ら子どもたちを引き連れ、クイズを交えながらTRADの工場内を案内しました。
TRADで製造しているレコード針について知ってもらうため、今回初めて「手作りのレコード針実験!」を実施しました。
紙コップと竹串を使った手作りのレコード針を、本物のレコードに当てがいながら音を出す実験を行いました。子供たちは、身の回りにある簡単な材料を使ったレコード針から音楽が流れ出すのを聞いて「うわ~!」とびっくりしていました。また糸電話の音の出る仕組みも学びました。参加した子どもたちは、レコード針に使用しているダイヤモンドを見て「きれい!」と歓声を上げ、レコード針の加工がとても細かい作業なことに驚いていました。このプログラムを企画したメンバーは、作っているダイヤモンド針のすごさを体験してもらえた、自分自身も楽しめたと喜んでいました。
ピンセット作業と光ファイバーの組み立て
今年のサマーディスカバリーでは、2つの製造工程を、子どもたちにも楽しんでもらえるものづくりの形にして体験してもらいました。1つは、ピンセットを使ったキーホルダー作り。細かくて神経を使う作業です。この装飾にも廃材をたくさん使いました。
もう1つは、光ファイバーの組み立てです。光ファイバーは、部品の組み立て後、動きの確認作業など作業工程が多く、力加減も必要なため、低学年の子どもたちには少し難しかったですが、メンバーが子どもたちの視点に立って丁寧に作成した手順書をよく見ながら一生懸命に作ってくれました。この姿を見ていたメンバーは、「難しくても諦めずチャレンジする姿勢に感動した!」と嬉しそうに話していました。
ミニ縁日
子どもたちに楽しんでもらおうと夏の縁日のようなアトラクションも企画しました。メンバーが割りばしと輪ゴムで手作りした「銃」でお菓子を打つ「射的」や昨年のサマーディスカバリーのお土産だったスーパーボールを使った「パターゴルフ」です。子どもたちは射的に大興奮。パターゴルフは、ボールがピョンピョン跳ねるので大人でも難しかったですが、メンバーも子どもたちも大騒ぎしながら楽しみました。今年はお土産にサマーディスカバリーのロゴの入ったうちわをプレゼントしました。
イベントのトリは、子供たちお待ちかねのマジックショー。
昨年に引き続きOrbrayマジシャンによる数々のマジックに子供たちは「えー!!」「どうなってるのー!?」と驚き、興奮の嵐でした。
子どもたちのアンケート結果からは、楽しんでもらえたことがうかがわれましたし、「また来たい」という子が多く、来年は中学に入るがそれでも参加したいという声もあり、メンバーを喜ばせてくれました。子どもたちの楽しそうな笑顔は本当に大人の元気につながると思いました。
短期間の準備にハラハラ
イベントの準備が始まったのは6月。まずは昨年の反省を踏まえ、初対面の子どもたちがすぐ仲良くなれるように自己紹介タイムを導入。工作の時間にはゆとりを持たせ、待ち時間も楽しめるよう当社のモーターが使用されているロボットと触れ合えるエリアを設置したところ、予想以上に子どもたちがロボットに興味を持ち、一緒に遊んだり、可愛がったりと大人気になりました。
2カ月足らずの準備期間だったため、間に合わないのではないかと心配したり、気楽にボランティアを買って出たことを少し後悔したメンバーもいました。湯沢と横手の各工場は近いようで遠く、仕事で付き合いのある社員も限られています。特に最初は互いに様子を見ているようなところがありました。しかし、イベントが近づくにつれ、これまで話すことのなかった社員同士が一緒に作業をしたり連絡を取り合ううちに親しくなり、最後はメンバー全員が一丸となって、緊密に連絡を取りながら協力し合い、アクシデントもあったものの無事に成功させることが出来ました。共に頑張ったことで両工場の社員同士の一体感が強まったと思います。
メンバーは、「良い経験になった」、「自分自身も楽しんだ」、「社員たちが子どもたちと関わり仕事の時とはまた違った一面を見ることができた」などと感想を寄せ、このイベントを通じてたくさんのことを学んだり体験できたことが、うかがわれました。
里也子社長は、「未来を創る子どもたちに当社を知ってもらい、地域や地元企業に誇りを持つ子どもが増えてほしいという私の夢を、社員の皆さんが中心となって、つないでくれたことに感動しています」と述べ、「準備期間が短く、特に初めてイベントの企画や運営に参加した人の中には不安を感じた方もいらっしゃったでしょう。
私は、そういう時、まず一歩を踏み出すことが大切だと思っています。そして苦労を乗り越え、仲間と協力して達成するという素晴らしい経験をされたと思います。本当にお疲れさまでした!」と運営の苦労をねぎらってくださいました。
社員の皆さん、そしてお子さんたち、来年また、「サマーディスカバリー2025」でお会いしましょう!たくさん、たくさんワクワクしようね!